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2007年1月31日 (水)

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を語る

98年11月21日にN64で発売されたアクションアドベンチャーゲーム。
任天堂の看板シリーズ「ゼルダの伝説」が完全3Dになって登場した。
「ゲームでしか味わえない感動がある」というキャッチフレーズは、後のGC『ゼルダの伝説 風のタクト』でも使われた。
主人公のリンクが左利きなのは、生みの親である宮本茂氏が左利きだからというのはファンには有名な話。

N64発売の同時期に発売する予定だったが度重なる延期の末、結局2年ほど遅れて発売となった。
延期が続きながらも、雑誌やイベントで映像が公開された事はあったが、殆どが簡単なデモ程度で、ゲームに触れる事はできなかった。
宮本氏が、「アイディアが盗まれるのが怖いので、それがわかる部分は見せていない。だが着実に開発は進んでいる」なんて発言をしていたが、ゼルダに限らず当時の任天堂の発売延期は酷いもので、「開発がとても難航しているに決まってる」「発売中止になるんじゃないか?」という声も出た。
だが、後に氏の発言は本当だったと思い知らされる。

2Dの場合、自分と敵が画面上に常に表示されているのは当たり前で、プレイヤーは自分と敵の動きだけに集中すればよかった。
だが、3Dではそうはいかない。
これまでの操作に加え、「視点操作」を要求される。自キャラの操作に加え、カメラ操作も同時に行わなければいけない。


当時、3Dゲームに慣れていない人は多く、ましてキラータイトルという意味合いもあったので、N64を始めて遊ぶ人にも対応しなければいけなかった。
せっかくの3Dだ。敵も活き活きと動き回らなければいけなかったろうが、敵にカメラを合わせるだけで手一杯になったり、カメラから外れた敵から攻撃されたのではストレスにしかならない。
そこで、対象となる敵や物体をカメラが常にロックオンし、確実に対象物に対して操作ができる「注目システム」が組み込まれた。

これにより、プレイヤーはカメラ操作から開放され、3D空間を活かした迫力ある立体戦を楽しむ事ができた。
あるようで無かったこの「工夫」は、後の3Dアクションゲームに多大な影響を与えることになる。
Zボタンを使うことから「Z注目」と呼ばれたが、他のゲームでも同様の操作は「Z注目」なんて呼ぶ人も出てきた。地味ながら、革命的な提案だった。
N64のスペックが実現したというものではなく、あくまで「工夫」であり、確かに公開すれば盗まれていただろう。
映像の見せ方に直結する部分であり、本システム公表前のデモ映像作成には相当のジレンマがあったんではないだろうか?


本シリーズの醍醐味である謎解きは、3Dを活かしきった楽しいものばかりだった。
ダンジョン内の謎解きだけでなく、通常のマップにも「黄金のスタルチュラ」がウロウロしており、足音がすれば周りを見渡すという3Dならでは楽しさも相まって、常にワクワク感と適度な緊張感をもたらしてくれた。
「魅せる」為ではなく、「楽しむ」為の3Dへの進化だった。


敵が近づくと音楽が戦闘用のものに変わるのも素晴らしい演出で、同じ空間にいながら「戦闘中!」という違う空気が提供され、それでいて視点外からの敵の接近を警告する意味もあった。
前途の「注目システム」と組み合わせる事で、3Dになった事で生じるデメリットを殺し、メリットを最大限に活かしていた。

後のゼルダシリーズにも同じ演出が使われている。

決して物語に重点をおいてきたシリーズではなく、本作も決して重点は置かれていないものの、幼馴染の登場や人間関係が垣間見える台詞、シリーズを通して最大の悪役であるガノンがハイラル城に仕えていたり、時代を行き来して展開する時の流れを感じさせる世界等、物語も徹底的に練り込まれた。
特に、最後の手前で意表を突かれたプレイヤーは数多いだろう。
マリオとルイージを模したキャラが登場するなど、ファンサービスも豊富だった。
あくまでオマケだった『釣りゲーム』は、それだけで一本のゲームとして成立してしまいそうな程に素晴らい出来で、釣りに何時間もつぎ込んだプレイヤーは多いだろう。
各著名人に演技なしでプレイしてもらった様子を流すCMも話題を呼んだ。

↑YouTubeにありました。

グラフィック、音楽、難易度調整、ボリューム、演出、物語、ミニゲーム・・・全てにおいて文句のつけようがないその完成度は、「文化庁メディア芸術祭 デジタルアート〔インタラクティブ〕部門大賞」や「第3回CESA大賞」等、日本の賞だけでなく世界各国で数々の賞を受賞し、ゼルダ人口700万人という新聞広告も出た。

クラブニンテンドーのプレゼントや、『風のタクト』の予約特典でGCソフトとして復刻はしたものの、現在ではいずれも入手困難。
だが、Wiiのバーチャルコンソールで2月配信が決まっている。
プレイした事がない方は、この機会に是非プレイして欲しい!

■バーチャルコンソールタイトル公開!
お酒は20歳から、ゼルダは12歳から

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』公式サイト

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