« 信号の解釈で最も正しそうなのは?(投票結果) | トップページ | 任天堂の時価総額、ついに国内2位・・・ »

2007年9月26日 (水)

東京ゲームショウ2007に愚痴

 過去最高の入場者数?を記録し、大盛況に終わった東京ゲームショウですが、色々と感じたので愚痴ってみる。

●ヤフーの特集記事。
 中身がショボかろうがファミ通の記事を転載した程度だったとしても、日本を代表するホームページでゲームショウの話題を特集扱いしてくれるのは嬉しい話だ、なんて思いつつ開いてみると、目に飛び込んできたのは各社のコンパニオン特集。結構な枚数が掲載されており、第二弾も近日公開予定とか。
 単純に記事の大きさや場所で言うとトップ扱いではないが、「第二弾は近日公開予定」と引っ張っているし、唯一トップページに画像が出ている記事であり嫌でも最初に目がいく。意図が見え見えだ。何より憤りを感じるのは、「○○○社ブース」「○○○コーナー」という注釈がない事。これではただのコスプレ特集兼写真集だ。ゲーム業界がますます白い目で見られるじゃないか・・・

●入場者数は過去最高!
 
本当にそう言えるか?
 Photo_2
 これが前回と今回の入場者数の比較。合計は僅かではあるが確かに増えた。
 しかし、もうお解かりだろう。最も大事な一般入場者は激減と言ってよい。展示内容やら天気やらカレンダーやらの関係で同じ条件とは言えないけれど、本当に過去最高と言えるだろうか?
 一般2日目のキッズの多さにも目がいくが、これが良いことなのかどうかはわからないかな。

今年に限った話ではないが、入場料と各演出の話
 そもそもゲームショウとは何だ?メーカーにとって自社製品のアピール、つまり宣伝の場ではないのか?若しくはお客様から意見を頂いたり審判を受ける場ではないのか?実際にプレイしているのを見てどんな反応をするのか、どんな場面で困るか等を参考にして今後の製作に役立てる為のものではないのか?このご時世、その場で意見を聞かなくてもインターネット等を通して評判や感想は瞬く間に広がる。個人サイト等も少なからず売上に影響を及ぼすのは間違いない。

 意見を提供してもらう、実際のプレイ場面を提供してもらう、自社製品をアピールする、話題を持ち帰ってもらう・・・どれをとってもメーカー側のメリットは計り知れない。そんな自分達の為に来てもらってるお客からお金を取るとは何事だ?
 多額の費用がかかるのはわかる。しかし宣伝活動に費用がかかるのは当然だし、世界的注目が高いのだから多額になるのも当然。それでも費用対効果がバランスしないと判断するのであれば他の方法でアピールすればよいだけの話。どの程度の予算をつぎ込んでテレビCMを流すか、或いは自社ホームページの紹介だけで留めるか等を考えるのと同じである。
 何年か前、地元のイベント会場でトヨタ自動車の発表会があった。自社の車を会場に集め、その場で契約する事もできるものだった。入場料は無料。しかも会場内の休憩コーナーでは飲み物やソバを無料で提供するサービスが用意されていた。大して美味しいものでもなかったし、そこまでしろとは言わないが、これが正しい姿ではないのか?

 無論、発売前、又は開発中のゲームを遊べたり見れるというのはゲーマーにとってはヨダレものの「サービスの提供」とも言える。それらに入場料より価値を見出せるのであれば、例え1万円だろうが問題ないだろう。そうでなくても、多種多様なゲームの展示やイベントに入場料や諸費用以上の価値を見出せるのなら問題ないだろうが、年を追うごとにイベントや装飾がハデになってる印象がある。そもそもゲームをアピールする場なのだ。あまり地味なのも寂しいが、イベントや装飾の話題を持って帰られても意味がない。

 例えば演出の強化よりも試遊台を増やして来場者への負担を軽減する。これにより、より多くのゲームを遊んでもらう事ができる。もう一回並んで遊びたいという気も起こるかもしれない。演出を一定まで制限してしまうのも一つの方法だろう。これは小規模なメーカーへのチャンスにも繋がる。少なからず不満の声も出るだろうが、パンフレットや公式サイト等にその旨や指針を掲載すれば一定の理解は得られるはずだ。
 また、公式サイトでの情報内容を充実させ、遠方で来れない人への配慮等に費用を回すことでより多くのゲームを見てもらえるようにする。展示ソフトの簡単な紹介を一箇所に集め、そのソフトについて詳しく知りたいと思ってくれた人の為に各公式サイトや各メディアの特集ページ等へのリンクを用意する程度の利便性はあってもいいと思う。その程度で入場者が激減するとは思えないし、逆に言えばゲームを見てもらえるのであればホームページ上であっても同じことだ。

 前述の通り、一般客は大幅に減った。それでも数時間待ちや、目当てのゲームをたった数分遊ぶ事もできなかった客も多いのだ。メディアへ受けのいい”豪華な門”も必要なのはわかるが、来場者が一番望んでいるのはゲームを遊ぶことではないか?
 ビジネスにおいて他社より自社製品を注目させる創意工夫も必要だろうが、多くの人にゲームを見てもらう事、多くの情報やゲームそのものの話題を発信する事に費用や重点をおくべきだ。これは、ゲーム業界全体のアピールと活力に繋がる。
 東京ゲームショウが果たすべき役目とは、そういうことではないだろうか?

■関連リンク
東京ゲームショウ公式サイト

|

« 信号の解釈で最も正しそうなのは?(投票結果) | トップページ | 任天堂の時価総額、ついに国内2位・・・ »

コメント

最近のゲームショウの運営については、
私も疑問を感じています。問題点はいろいろありますが、
来場者数や出展社数だけを重視しているように感じます。
(客の満足度への配慮が足らない)

入場者数については、去年はPS3の公開という
目玉があったので、今年が少なめなのは当然かも
しれません。初公開のソフトも少なかったし。

入場料は有料でも構わないと思っています。
現状では、入場料と会場内で体験できることの
バランスがとれているとはいいがたいですが。
無料ならうれしいですけどね。

遠方の人たちへの配慮は、少しずつ充実してますね。
会場で流れる動画が、同時期にネット上で公開されるのは
数年前にはなかった(少なかった)と思います。
体験版の配布なんかは、客が送料を負担することで
全国どこでも送ってもらえるとありがたいですけどね。

投稿: 斎太郎 | 2007年9月26日 (水) 19:30

>斎太郎さん
長文を読んでもらってありがとうございました。
まぁ、有料もわかるんですけど、進んでる方向が違う気がして、これに予算がかかるから有料なのか?って思ったもので。
様々な難題はあるでしょうが、妥協せずにより多くの人により多くのゲームが遊べるようになっていけばいいと思います。

投稿: ヨッシー | 2007年9月27日 (木) 20:48

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東京ゲームショウ2007に愚痴:

« 信号の解釈で最も正しそうなのは?(投票結果) | トップページ | 任天堂の時価総額、ついに国内2位・・・ »