Wii『バイオハザード 0』は「復活」か「リサイクル」か
最近、『バイオハザード 0』のWii版が発表されましたが、『4』のようなWiiらしい変更点の発表が無いので、「リサイクル」等と不評意見が飛び交っている。しかし、同様に一部で叩かれながらも『4』は100万本出荷を達成した。世界で100万本なので大ヒットとも言えないが、恐らく少人数で作っただろうことを考えると十分な成果だったろう。
リサイクルと叩かれようが、売上を出したからには「お客が求めている物を作った」ということに他ならない。それだけの価値がある作品であり、それだけ力を持ったシリーズなのだ。だけど、崩れる時は音も無く一気に崩れる。新作は出ているけど、気が付けば事実上消滅しているシリーズは結構ある。
シリーズの累計は3,000万本を超え、ゲームに限らず映画界にまで進出したバイオハザード。これだけ力を持った巨木に育てたカプコンの力量と努力は並大抵ではない。だけど、どんなに育てた木も、実ばかり取っていれば必ず枯れる。実を取るのは一回だけにして、次の木を育てるなり、寝かせるのも手だと思う。1年や2年でファンに忘れられる弱い木でもないだろう。
「リサイクル」と「復活」は違う。
面白ければ必ず売れる市場でもない。プロの世界には10人に嫌われても100人に好かれれば良いという部分もあると思う。だけど、その10人は名作を見逃さず、面白さを語り継ぎ、多くの人に伝え、光の当たらなかった実を育てる力を持っており、実際に大きく育つ実もある。カプコンは、『ガチャフォース』という実を少数のプレイヤーに育ててもらい、美味しい思いをしたではないか。まだ続編やリメイク希望の声も生きている。「復活」とは、そういう実にこそ相応しい。
「リサイクル」と叩かれるのは、語り継いで育てる実として値していなかったか、或いはまだ熟していないからではないだろうか。
※当コラムは、いつもお世話になっている「ゲームの闇鍋さん」が掲載した「バイオハザード0」にみるカプコン商法の是非に感化されて書いてみました。
■関連記事
・『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』100万本出荷を達成
・『バイオハザード 0』Wiiへ移植決定。公式サイトもオープン
・GC『バイオハザードシリーズ』再販へ
・『バイオハザード4 Wiiエディション』100万本出荷達成
・GC『ガチャフォース』、再販決定!!
■関連リンク
・バイオハザードシリーズ公式サイト
・『ガチャフォース』公式サイト
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
手元にある作品を最大限利用することで生まれた金銭的余裕から、
売れるかどうかわからない意欲作を開発するきっかけができる。
という可能性も否めないと思っているので俺は「バイオ0」に限らず
ゲームソフトの移植は歓迎されるべきだと思っています。
投稿: hatimaki73 | 2008年3月 5日 (水) 22:47
>hatimaki73さん
否定的に語りましたが、仰る通り、遊べなかった人が遊ぶ機会が出来るあたりは最高ですし、そう思ってました。
逆に、売れれば面白さが証明されたという考えもできるでしょうし、そんな面白い作品が消えなくてよかったみたいな話にもなりますしね。
ただ、こういう移植ソフトが売れれば、我も続けと移植関係ソフトが増えてしまう危険性もあったり・・・なかなか難しいところです。
投稿: ヨッシー | 2008年3月 6日 (木) 22:49