『Wiiミュージック』が示すのは【限界】か【新たな可能性】か
E3前に「Wii MotionPlus」が発表され、より楽器を演奏してるように感じさせるため『Wiiミュージック』用だと思ってたけど、実際は違うみたいね。
テキトーにそれっぽく演奏すれば、それが調整され誰でもプロになった気分で楽しめるソフトなんだと思う。それ自体は凄く楽しみだ。ナルシストソフトだ。友達や家族で合奏したときなど、最高の一体感と笑顔を与えてくれるに違いない。
コナミのビーマニシリーズで火がついた音ゲーは、特にゲームセンターでは初心者お断り状態であり、遊んだ事が無い人が見れば「自分でもできそうだ」「触ってみたい」と思わせるのは殆ど無理な状況。(その点、ルールが一目瞭然で、身近だけど演奏したことがあるようで無い太鼓をテーマにしたアレが長生きなのも納得がいく)
そんな現状を打破するかのように、音楽ゲームにおいて「ちょっとやらせて!」とWiiお得意のスタイルにもっていけるだろう本作は、まさにWiiの音楽ゲームと言えるだろう。
デモの中で、プロのドラマーがそれっぽくリモコンやヌンチャクを振っていた。スネアドラムやシンバルの方向を叩くと、ほぼそのまま反応していたので「おいおい、そんな動きを検知できたのかよ?」と驚きながら観ていた。
ところが、ファミ通の記事を読むと、実際は十字ボタンやAボタンで使い分ける操作だったみたい。Aボタンを押しながら振るとか、Bボタンを押しながら振るとか、そういうことだろう。
知っての通り、Wiiリモコンは”振ったことを検知””画面指し示す””傾き”はキチンと検知するが、”どっちに振ったか?”は苦手だし、早い動きにはついていけない。当然、あんな早いドラムの動きには”振ったか否か”はわかるにしても”どっちに振ったか?”の検知はほぼ無理だろう。これを考えると、前述の操作も納得。
まぁ、ドラムは例外的に操作が複雑で相当な練習が必要らしいが(だからレッスンモードがあると言っていたんだろう)、他の楽器は「それっぽく動かしたりボタンを押せば、それっぽい雰囲気を味わえる」ということなんだと思う。
ただ、最初はいいかもしれないが、ある程度慣れてきたとき、自分の動きとリンクしない音に楽しさを見出せるかは猛烈に不安だ。ボタンを押すタイプなら大丈夫にしろ、打楽器や弦楽器が心配。もちろん、こんな素人の不安なんぞ製作側はとっくの昔に考えてるだろうが。
多分、年末商戦で《『Wii Fit』の次》みたいな位置付けで登場するんだろう。
数十種類もの動きを再現するというWiiリモコンの限界に挑むような本作で、サードパーティへ新たな可能性やヒントを提供するのか、それとも限界を感じさせるのか。
多分、今回のE3で一番「隠し玉」と言える発表だった『Wiiスポーツ リゾート』は「Wii MotionPlus」を同梱して来年春に発売予定という。
『Wiiミュージック』を遊んだ後、「リモコン単体でここまでやれるなら、Wii MotionPlus付ければ・・・」と期待が増すのか、「『Wiiミュージック』で限界を感じたから、Wii MotionPlusを作ったんじゃないか?」と黒い話が飛び交うかは注目かも。
余談
↑志村○んに見えたのはオイラだけですか?
Wii Music
メーカー:任天堂
発売日:2008/10/16
機 種:Wii
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コメント
Wiiミュージックって、エアギターみたいな
「演奏ごっこ」のゲームですよね。
あまりリアルにすると娯楽にならないと思うので、
ある程度大雑把にして楽しんだ者勝ちってこと
なんでしょうね。
投稿: 斎太郎 | 2008年7月19日 (土) 21:33
>斎太郎さん
リアル過ぎては、それはそれでゲームの意味が無いので問題ですが、その大雑把の度合いでしょうかね。
メディアは《WiiFitの次》のように扱うでしょうから、ヒットしなければいけない宿命を背負ってると思うと、どうも深く考えてしまいがちで。
投稿: ヨッシー | 2008年7月21日 (月) 01:51