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2009年4月22日 (水)

ボヤキ:モンハン絡みのゲハ戦争に思うこと(長文)

 数日前より、Wii『モンスターハンターG』に同梱されている『モンスターハンター3』の体験版フラゲ動画が飛び交いだした。『3』の詳細も飛び交いだして、予想通り徹底的に叩かれている。典型的なゲハ戦争。

 文句は期待の裏返しであったり、「Wiiなんて眼中に無ぇよw」などと一生懸命書いてる時点で矛盾している。「どうせ完全版とかがソニーサイドに出るだろw」というのは、Wiiを馬鹿にするというよりソニーサイドの出て欲しい要望なんだろう。表現の仕方に問題はあるが、それは自然な事。
 良くも悪くもゲームの事で盛り上がってるのは事実。向かう方向はどうあれ、ゲームが大好きである事に変わりは無いハズだし、そう信じたい。そのパワーを他に回す事は出来ないんだろうかと毎日思う。

 『MOTHER3』発売に際し、糸井氏と伊集院氏の対談の中で「誰かを称える集まりだったら人は集まるけど、誰かを悪く言う集いだったら集まらない。ただ、人の悪口言うのが好きって人は必ずいるからある程度は集まるんだけど、また集まろうって言っても飽きちゃうと思う。次も集まるとしたら、○○○の悪口と美味しいケーキの会とか、結局明るく楽しい方向にいっちゃうんだよ。それは仕方ないこと」みたいな会話があった。その通りだと思ったが、これはいわゆるゲハ戦争には通じないのだろうか?

 ゲハ戦争にも色々あるわけで一概に言えない部分はあれど、語らせて頂きたい。
 ゲハ戦争には「お前が遊んできた作品は劣っているw」「お前が遊ぼうとしている作品は劣っているw」という類が多い。後に他機種に移植されたりそれが疑われるもの、同機種でもいわゆる完全版が発表されるとこのテの戦争が起こりやすい。恋に例えれば、自分をフッた女性の悪口を言うのと同じなんだろう。

 このゲハ戦争の類は大半の世界に存在する。オイラが大好きな花火の世界にも存在する。
 花火大会には各花火業者が技術を競う競技大会がある。花火の見方を知っている人も少ないとは思うが、審査員がいて優劣を付ける。知識のある人間がいい気になって花火大会後に業者に電話して文句を言う事もあるそうだ。

 とある競技大会に行ったとしよう。
 花火の見方を知っているAさんは、A社の花火が素晴らしいと言った。花火の見方を知らないBさんはB社の花火に一番感動したとする。競技ではA社が優勝し、B社は芳しくなかったとしよう。しかし、BさんはB社の花火が一番好きだと感じた。
 ここでAさんがBさんに「お前の感動は間違った感動なんだw」「お前の感動は大した感動ではないんだw」というのは、いわゆるゲハ戦争と同じだ。

 しかし、BさんはB社の花火が一番好きだと感じた。競技では芳しくなかったB社に、なぜBさんは一番感動したのか?
 それは、BさんがBさんの基準で見ていたからだ。B社の花火に一番感動した事は事実であり、何人たりともこれを否定する事は出来ない。AさんがA社の花火に一番感動したのは、Aさんの基準で見ていたから。優勝したA社の花火に一番感動したのは、Aさんの基準と審査員の基準が似ていたなり同じだっただけに過ぎない。Aさんが優れていたわけではない。

 なぜ花火大会に行くのか。感動したいからに決まっている。美しいものを見たいが為に行く。
 ゲームも同じ。楽しい想いをする為、感動する為にゲームを買い、遊ぶ。そのゲームを遊ぶのは誰だ?自分ではないか。ならば、そのゲームを楽しいか楽しくないか判断するのは自分であり、その基準は自分の基準。100人いれば100通りの基準が存在する。正しい基準も間違った基準も存在しない。

 「売れているから好き」「グラフィックが凄いから好き」「見た目が嫌い」「売れてないから嫌い」…どの基準も正しくないし間違ってもいない。正しい基準があるとすれば、自分の基準だけだ。自分が楽しいと思ったものが正しい。ゲームとは楽しい時間を過ごす為に買うもの。楽しい時間を過ごせたなら、それは正しい。

 前述のMOTHER3対談の中で、伊集院さんが爆笑問題の大田さんは麻雀をする為にみんなが集まってもルールを無視したり牌を投げあったりしても、それはそれで楽しかったらそれは正しいという話をしたそうだ。麻雀をする為に集まったのだが、それは楽しい時間を過ごす為に集まったのだから、牌をぶつけあったりしてもそれが楽しいと思ったなら、それは正しいという話だ。

 その点、ゲハ戦争についても、文句を言うという共通の話題で盛り上がるのが楽しくて集まってる人も多そうだ。それはそれで正しいんだろう。前述の「人を貶し続けて飽きないの?」という部分の答えかもしれない。文句を言うゲームみたいなもんだ。しかし、これも前述の通り人の感動を否定することは出来ない。感動したのは事実なのだ。

 後に出るいわゆる完全版についても、必ずしも最初からそっちを買った方がより感動できたという保証は無い。タイミングもある。いわゆる積みゲーはタイミングを外したという部分もありそうだ。
 例えば、オイラは友達に勧められて『モンハン2ndG』を購入してハマった。が、これが他の事で忙しい時期であったら、それこそ積みゲー化して「Wiiに最新作出て話題になってるけど、あまり興味無いな」となっていたかもしれない。友達に花火大会に誘われドップリ花火にハマったのは一種の一目惚れであって、「数年ぶりに見た花火が著名な花火大会だった」というタイミングもあった。
 よって、「完全版がこっちに出た。そっちで先に出たのは大したものではなかったから、お前の感動は大した感動ではないw」というのは必ずしもそうではないし、繰り返しになるが楽しく遊んだ事実は変えられない。

 「勝ち組・負け組み」という言葉があるが、あれは自分の都合の良い所に線を引いて、自分が上であるとアピールしたいものと考えている。若しくは、自分の都合の良い基準の所に入るか。実に下らない。感動に勝ちも負けもあるものか。基準は自分なんだ。料理と同じ。「醤油ラーメンが一番好き?僕は味噌ラーメンが一番好きなんだ」というのはいいが、「味噌ラーメンが一番好き?お前は間違っている」と言われても困る。食べるのは自分なんだ。

 例え『モンハン3』がソニーサイドに移植されても「モンハン3が自分の持ってるハードでも発売する事になったから買おうと思ってる。Wiiで先に遊んでたんだよね?どう、面白かった?」などと本心で言われたら争いなど起こるハズがない。

 オイラはPSP『モンスターハンター2nd G』に猛烈にハマった。オイラはWiiで出る『モンスターハンターG』について、シリーズを遊んだ事の無いWii所持者に「モンスターハンターがWiiに出るよ。凄く面白いゲームだから遊んでみて」と言いたい。Wiiユーザーと共に冒険するのを楽しみたいが為、オイラは『モンハンG』を買う。要素が少なかろうとなんだろうと、Wii版を買ったが故の出会いと楽しさは保証されている。何も恐れる事はない。

 オイラは『3』をとても楽しみにしている。シリーズ最新作、しかも完全新作の発売が数ヵ月後に迫ってると思うとワクワクが止まらない。例え後に移植されようとも、遊んで楽しいと思った日々と感動した事実は誰も否定できない。楽しいと思えたら、感動できたら、それは劣ってもいないし間違ってもいない。

 『モンスターハンター3』はオンラインゲームだ。全国のWiiユーザーと共に冒険が出来る。
 例え後に他機種に移植されようとも、全国のWiiユーザーと冒険する楽しさと感動はWiiでしか味わえないし、何人たりともその楽しかった事実を否定することは出来ない。ましてオンラインゲーム。出会いはタイミングという運次第。例え後にソニーサイドに移植されようと、Wii版を買ったが故の出会いと楽しさは保証されている。何も恐れる事はない。

※こんな真面目な話を酔いながら書きました。後で加筆・修正するかも…



■関連リンク
 ・Wii『モンスターハンターG』公式サイト
 ・『モンスターハンター3(トライ)』公式サイト

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コメント

>ヨッシーさんが大好きな花火の世界にも存在する
マジすか。まあ僕が花火の世界を知らないだけですが…、
やっぱり、どこにでも存在するものなんですねえ。 なにかしら、好き嫌いなどの区別が出る物事には。


とにかく何にしても、他を貶さずに(つーか貶す暇あったら自分の信仰してるものを褒め称えていろと)することが重要だと思うんですが…。

結局は楽しんだモンがち
っていうのは良く聞きますが、なかなかどうして、色々上手くいかないものですねぇ…。
お互いが認め合って純粋に楽しめる、という理想の環境が出来ることを願います


最後に、良長文お疲れさまでしたm(_ _)m

投稿: グルグル | 2009年4月23日 (木) 00:13

うーん。どんな世界にもあるんですよねえ。
まあ野球ファンのひどいのとか見てた想像はつきます。
大田さんといえば田中さんが巨人ファンである事をぼろくそに言ってたりもしますね。半分ネタでしょうが今の巨人は心底嫌な様で。
しかしナベツネがどうであろうと、純粋に原監督が好きで無邪気なまでの巨人ファンである田中さんを僕は支持します(笑)
伊集院さんによると、その昔、テレビ業界から干されて大変だった時、毎日草野球できて楽しい、と田中さんは言ったとか。
いやまったく、楽しい、がなにより一番ですよ。
雑音はなるべく無視しましょう。
…まあ気になりますけどね。


投稿: nin | 2009年4月24日 (金) 00:24

忘れてたけどモンハンの場合、PS3を裏切ってWiiに寝返ったんですよね。信者同士の争い以前にそりゃ叩かれるのかもしれません。例えば「ゼルダの伝説トワイライトプリンセス」のGC版がオンライン専売になったときはファンサイトが荒れましたし。(こちらはGC版の販売が中止になったわけではないにも関わらず)

今更な話ですが、最初からWiiで出すと言ったら、ユーザー層の違いとか乗り越える壁はあれどそこまで荒れなかったかもしれません。(いや、今までずっとソニーハードで出てるからなぁ…有り得ないけど例えばポケモンの新作がPSPで出るといったら荒れるかも)

…とはいえ、私は買いますけど。純粋に面白そうだし。

投稿: 土星産の卵 | 2009年4月24日 (金) 18:39

>グルグルさん
自分が楽しければ合格なんですが、いくら語っても自分の好きなものの悪口言われりゃいい気はしませんからねぇ。
今回の『初代G』も、今回の騒動を知らないで買えば、ただのWiiソフトでしかないわけで。
とりあえず、お褒めに預かり光栄です。またよろしくね!

>ninさん
野球世界も結構ヒドイもんらしいですねぇ。あとは携帯電話なんかもよく聞きます。
野球なんかはまさに勝負の世界ですが、スポーツですから。スポーツ精神に乗っ取り云々とかよく言いますし、ゲームもこう、清々しくなればいいなぁと理想を語ったり。

結局、無視に限るんですよね。相手にとっちゃ一番つまらない反応ですから。

>土星産の卵さん
確かに元はPS3でしたから、荒れて当然ってのはありますね。かなり早い段階で移籍発表したのがせめてもの救い?でしょうか。
ただ、最初からWiiと言ったとしても荒れていたでしょう。基本的にソニーサイドで育ってきたシリーズですし。ここは、どうこう言わずWiiで出してくれた事に感謝して楽しむしかないでしょうね。任天堂サイドのマナーも問われます。ま、どんなにマナーよく接しても攻撃されるんでしょうが(汗)

投稿: ヨッシー | 2009年4月25日 (土) 13:59

花火か…。恋の花火でも咲かせてやりたいZE(遠い目)。

投稿: ビーフステーキ | 2009年4月25日 (土) 17:11

私はPS2からMHやってますから。よく分かります。このネタでたたかれる要因は、任天堂信者だかアンチSONYだかが、PS2版やった事無いだろうし=PSPとの違いを分かっていなかったり=月額課金オンライン据え置きMHで何百万本も売れるかの如く騒いだりするからだと思う。
Wiiでなくともこのソフトがそうそう売れない事は分かりそうなものなのに。
このソフトを買うのは私らみたいなコアな人たちで、任天堂がWiiで獲得した純粋なゲームソフトを買わないライトよりも役に立たないユーザーをいくら数えても意味がないでしょう的な事だと思います。
月額課金制のソフトにしては今回も相変わらず高いね。カプコンの目標200万本(世界)も高いね。

投稿: ボヤッキー | 2009年5月13日 (水) 21:21

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