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2009年5月 4日 (月)

プレビュー:Wiiウェア『きみとぼくと立体。』

四角くんの画像

 突然の発表・配信だった本作はいわゆる隠し玉だった。
 第一印象で「雰囲気が任天堂っぽくない。暗い」と思われた方もいたハズ。しかし、ゲームは非常にシンプルで怖い演出は無く物語も存在しない為、第一印象だけで避けた方はもう一度ご覧頂きたい。

■はじめに
 本作は、一部で大変な人気・注目を浴び続けてきたゲームクリエイター・飯野賢治氏の最新作です。
 氏は数年前からゲーム製作からは引いていましたが、とあるインタビューでWiiリモコンに興味を持っている発言があり、その後ブログでゲーム業界復活を思わせる書き込みがあった為、Wiiで何か開発中という噂が立っていました。結果的に、任天堂経由でゲーム業界へカムバックとなったが、これを機に本格的に復活するかは未定のようです。

■どんなゲームなの?何が目的なの?
 キューブの上に人間にソックリなキャラクター・ニンゲを規定数投げ込んで乗せていくバランスゲームです。
 投げ込んだ位置によってキューブは傾き、大きく傾けばニンゲが転んだり落ちてしまいます。そうならないように、バランスよくニンゲを投げ込んでいきます。

■ゲームの流れは?
 ステージが始まると必ずキューブは一つしかありません。「○○秒以内に△人のニンゲを乗せなさい」が共通の指示になります。乗せる場所が一つですから、端と端にニンゲを乗せればバッチリバランスがとれるので簡単です。
 クリアすると、必ずキューブが一つ増え二つになります。2つ以上になると、「全てのキューブに一人以上乗せなさい」という指示が増える。

 クリア毎にキューブが1つ追加され、キューブが6個になったときに規定数を載せればステージクリアとなります。一つ目のキューブにくっついてキューブが増えていくのですが、この追加場所がイビツなのです。キューブが増えるほど土台の形が複雑になりますから、端と端に乗せてもバランスがとれなくなっていきます。

■戦略・操作は投げるのみ
 本作の最も大きな特徴です。
 プレイヤーの操作は基本的にニンゲを投げる事だけです。後は何も出来ません。

 ニンゲは、投げられた近くにいるニンゲが落ちそうだったりすると助けに向かいます。助けに移動したが為に余計にキューブが偏ってしまう事が多々あります。しかし、プレイヤーは見ているだけ。右に助けに行って右に偏ったら、プレイヤーは左側にニンゲを投げてバランスをとる程度しかできない。

■要因も対策もシンプル。スピーティな展開
 前半ならまだしも、後半になれば、アイツがアイツを助けに向かってるからこっちに投げて…と考えるのは至難の業。「おい!偏っちまうから行くなよ!」と怒る事すら出来ないくらい忙しくなる。
 よく、キャラが思ったように動いてくれなくてストレスを感じるゲームがあるが、本作は少し違う。ドコが原因で偏りだしたのか見る暇がないのだ。わかったところで出来る対策は反対側にニンゲを投げ込む事しかできない。

 対策が一つしかないのでスピーディーな展開になるし、やる事が限られているので悩む必要もない。ニンゲの移動・配置による傾きは大きく、急いで投げ込まなければならないストレスが、やる事が一つだけというシンプルさで心地よいストレスに昇華されている。ここが本作の醍醐味とオイラは思う。

■ジャッジメント3秒間の緊張感
 ジャッジメントとは、前述の「規定数乗せ、その状況を3秒維持してクリア」の事。
 危険な状態で規定数乗せ「ジャッジメント!」と言われてからの3秒間の緊張感ったらない。危険な状況でなくても見入ってしまう不思議な緊張感がある。息を止めて見入ってしまう。特に落ちかけてる奴が視界にあれば、その緊張感は尋常でない。このレベル調整も凄い。1ステージが短い中、こうも心地よい緊張感を味わえるゲームはなかなか無い。

■16度くらいの世界観とストーリー
 本作はストーリーがまったく存在しない。キューブに規定数ニンゲを乗せていく目的だけが存在し、あとは何も無い。
 こうも物語が存在しないゲームも珍しいかもしれない。

 「16度の世界観」とは、氏がニンテンドーオンラインマガジンで語った本作の世界観の例えです。
 パッと見、背景が真っ暗な為、暗い印象で手を出してない方も多そうです。これは、ニンゲが噴出しで会話する様で温度が上がったので、背景を暗くして温度を下げたということだそうです。子供っぽく見えるのも嫌ったし、暗い印象を持たれるのも嫌だったんだろうと思います。

 最初に書いたが、第一印象だけで避けた方は、今一度ゲーム内容を見て頂きたい。

■まとまってないまとめ
 なんかプレビューってよりゲーム説明みたくなっちまったか…しかし、そんだけシンプルなんです。言い訳っすね。
 後半はニンゲの数が増えキューブの傾きも忙しくなる。そんな中、ギリギリでジャッジメントに入った時の心地よい緊張感は尋常ではない。3秒間、息を止めて見入ってしまう。数十秒のプレイの最後にこうも緊張感を提供できるゲームも早々あるまい。

 発表・配信と同時に各メディアが飯野氏へインタビューを行っていた。
 その大半が飯野氏のこれまでや今後ばかりにスポットが当てられていて、本作そのものについて殆ど書かれていなかったのが残念で仕方ない。

 Wiiウェアだけに、品切れも無いし価格も変わらないしいつでも買える。間違いなく1,000円以上の価値はある。是非、検討して頂きたい。

■関連記事
 ・飯野賢治氏、N.O.Mに登場
 ・飯野賢治氏、Wiiウェアで復活!!
■関連リンク
 ・Wiiウェア『きみとぼくと立体。』公式サイト
 ・N.O.M(ニンテンドーオンラインマガジン)
  └・『きみとぼくと立体。』開発スタッフインタビュー
 ・ウィキペディア -飯野賢治-

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コメント

実際にチラッとプレイしましたが(モンハンで手いっぱいなので1ステージだけ)、ありそうでなかったという感じで、奇抜な発想が出来る方なんだと思いました。

今後も活躍して欲しいですね。ジンクスなんて吹き飛ばしてやれ!

投稿: 土星産の卵 | 2009年5月 5日 (火) 00:16

>土星産の卵さん
本作はチラチラ遊ぶスタイルでOKだと思います。勿論、長時間やり込むのもOKでしょうが。

確かにありそうでなかったアイディアで、真面目に次に期待したいです。大作もいいですが、据置機でこういう一発勝負的な作品もいいですね。

投稿: ヨッシー | 2009年5月 9日 (土) 11:38

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