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2009年10月11日 (日)

プレビュー:Wii『ザ ハウス オブ ザ デッド オーバーキル』

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↑なんかホラーっぽいと思ったので…

■はじめに
 本作は業務用からの移植でなく、まさに家庭用として製作された作品。開発はセガの外国法人が担当した。物語はオマケ程度のシリーズだが、時間軸としてはシリーズ中最も初めが描かれている。

 ちなみに、ゲーム中に「ファック」という言葉が多数登場することから、《最も汚いゲーム》としてギネスに認定された。その回数は数十回では済まない。

■余談
 ファミ通のクロスレビューにおいて、本作はオール6点とイマイチだった。
 これに対し、セガ社員が「面白さがわからない4人がレビューしている。無視して欲しい」と名指しでファミ通を痛烈批判したのが話題になった。元々批判が絶えないファミ通レビューだが、メーカー社員が公に、しかもこうも強く批判したのは歴史に残りそう。

■乱暴な敵の動き
 本作の敵の動きは概ね速く、ヘッドショットの概念もあり、当たり判定は比較的厳密である。また、移動しながらの射撃も多く、良く言えばスピーディーでテンポ良い展開が続く。

 なんというか、フレームが飛んでる感じというか、とにかく動きが丁寧でない。明らかに「速い」とは違う奴もいる。稀に、登場した瞬間消えるようにしゃがんだり、ほんの少しワープするように動く奴もいる。悪い意味で「あぁ、いかにも洋ゲーって感じ」と思うだろう。

■敵の動き+カラメワークとシステムの不一致
 本作はいわゆるコンボシステムがある。攻略に大きな影響は無いがスコアには直結する。その差は大きい。

 前述の通り、敵の動きは全体的に乱暴で、狙うのが難しいというより納得がいかない事も多い。コンボが無ければそんなに気にならなかったろうが、「コンボロスト」と出る度にストレスになる。
 スコアを気にしなければいいのだが、ステージ終了時にランクが出る為、気にしなければ良いとはいかない。また、武器購入・強化に使う報酬にも繋がるから尚更だ。

■ショットガンが優秀すぎる。かも
 本作は武器を購入して強化し、自分で選んだ武器で挑む事ができる(1プレイ毎に分配を考えて進めるのではなく、RPGのように単純に増えたり強くなっていくシステム。レベル上げっぽい事もできるわけ)

 この中で、ショットガンが優秀すぎる。判定は広めで威力も高く、リロードもそんな長いわけでない(最大強化すればの話)。前述のコンボシステムにおいては、ショットガンは多少外れても範囲が広めだから当たってくれる。ハイスコアを狙うならショットガンが基本になっていると思う。

■クセになります。2丁拳銃モード
 ある程度ゲームを進めると遊べるようになるモード。文字通り、リモコンを二つ持って挑む。これによって難易度調整はかからない。単純に、二つ武器を使って挑める。左右で同じ武器を使う事も出来る。

 これが慣れると尋常でない快感を得られる。両手にマグナムを持ち、それなりに慣れてみなさい。ヘブン状態になれる。左手で撃ちながら右手でリロード、両手で左右の敵を同時撃ち…ヘブン状態。

■残虐表現をギャグで中和。見た目に反して万人向けを達成
 本作のCEROレーティングはD(17歳以上対象)。言うまでも無く、残虐表現によるもの。
 描写こそ荒いが、部位破壊があるし、敵がバラバラになり手足が散乱する事が何度もある。床等への血の飛び散りもリアルに表現される。ストレス発散には実に気持ちいい(こういう事書くと問題だろうか?)

 それなのに、ゲームからグロさを感じない(そりゃ個人差はあるが)
 それはギャグ満載だから。主人公らの会話のやりとりは勿論、アッチコッチにアメリカンギャグ満載。敵がディスコで踊ってたり、置いてる人形のポーズをとってたり、良い意味で世界観ぶち壊し。特に主人公らの軽い会話の連続は手軽さを強く演出している。

 要は見た目だけ残虐であり、いきなりバァーときて恐ろしいとか、寒気がする物語があるワケでもない(ある意味寒気がする場面はあるが…)。敵をぶっ飛ばす快感は味わいたいが、物語とか演出が怖いのはイヤだ…という人には最高の一作である。

■背景にもストーリーを
 これまでのシリーズでは、ステージ上に物語を感じる場面は少なかった。要は、ステージは単なる背景であって生活感が薄かったというか。
 それに比べ、本作はステージから様々な物語背景や生活感を感じる事が出来る。病院はまさに病院であり、手術室や病室・遺体安置所?等が描かれ、列車はまさに列車で貨物室や料理室・寝台部分や機関室等がキチンと描かれ、それに伴う演出がキチンと用意され、テンポよく展開する。

 敵を撃っていく事に変わりはないが、ステージ構成や非常にテンポの良い演出の数々は実に気持ちいいし、ただ撃っていく作業っぽさを打ち消している。

■まとまってないまとめ■
 悪い意味で「あぁ、洋ゲーだなぁ」が第一印象。そこそこやり込んでも印象は変わらない。
 敵をぶっ飛ばす快感を追求したかったならコンボシステムは不要だったろうし、家庭用なんだしハイスコア目指して何度も挑戦して!というなら敵の動きやカメラワークが明らかに手抜き。何を楽しんで欲しかったのか、そこを追求できていたのかかなり疑問。

 ただ、2丁拳銃モードの快感は異常で、凝ったステージ構成と描写、軽快な会話と次々と展開する演出のテンポは秀逸であり、全体的に難易度は低く、4人で遊べるゲームを用意するなど、安心して人に勧められる要素もあるため残念で仕方ない。ただ、2丁拳銃モードが気持ちいいのでチラホラ遊んでいる。



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■関連リンク
 ・『ザ・ハウス・オブ・ザ・デット オーバーキル』公式サイト
 ・『ザ・ハウス・オブ・ザ・デット 2&3リターン』公式サイト

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